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今時の表計算ソフトとなれば,たいていの人がExcelと答えるでしょう。

 LibreOfficeのCalcとか,互換性のあるソフトもそれなりにはありますが。





 それらのソフトウェア(アプリケーション)であれば,たいていの場合Excelのファイルを直接読み書きできるようになっているものがほとんどなので,そこでの問題はあまり無いわけですが(マクロなど,対応が分かれるものもありますが),データベースなどからデータを取り出すとなると,また話は変わってきます。

 互換性の高い方式として,たいていの場合CSV形式が選択されることになるのですが・・・じつは結構落とし穴もあったりします。

 特に,住所録のようなデータを扱うときは。


・郵便番号や電話番号など,先頭が0で始まる数字列の場合に,数値として認識されてしまい,0が取り除かれてしまう。

・住所で,番地のみ独立した項目にしていた場合,日付と認識される場合がある。

・文字と数字の組み合わせの場合,指数表現と認識される場合がある。


 郵便番号や電話番号の場合,区切りのハイフンを入れておくことで回避できますが,他の2つの場合はExcelの自動認識そのものの問題なので,CSVファイルとして扱っている限り回避できません。


 ということをどうにかできないか,とSOSが入ってきました。

 対処方法として本質的に望ましいのは,最初から項目毎のデータ形式が最低限数値と文字列の区別ができるものにしておくこと(例えば,K3フォーマットを使う)ですが,このK3フォーマットって意外と認知度が低いので,扱えるソフトウェアが少ないという問題があります。

 管理工学研究所の「桐」なら大丈夫なんですが。


 ただ,Excelでどうにかする,という話なので,別の手段が必要になります。

 一応は,Excelの標準機能で対処ができるのですが,一つだけ事前準備(ちょっと手間)が必要です。


 その準備というのが・・・読み込むデータファイルの拡張子をCSVからTXTに変更しておく,というもの。

 まず,拡張子を表示する設定に変更するところからやらなきゃいけないので,普段拡張子を意識したことのないユーザーには意外とハードルが高いです。

 で,拡張子がTXTとなると,ダブルクリックしてExcelに読み込ませることができないので,Excelを起動した状態から,ファイル → 開く でファイルを指定する必要があります。
 その際にも表示するファイル形式を「全て」に指定しないと,拡張子がTXTのファイルは表示されません。

 ファイルを指定したら,データの形式(CSVやTSVの類いなのか,スペースで位置を揃えられた固定長データなのか)を指定します。

 CSVやTSVを選んだ場合は,次に区切り文字を指定します。

 で,その次(最後)がポイントで,各項目(列)毎のデータ形式を指定できます。

「標準」としておくとExcelの自動判別。
 まぁ,コイツがうまく機能しない事が問題なので,そこを手動設定します。

 今回上で例示したものの場合,該当の項目(列)をクリックした後に「文字列」を選択しておきます。

 これで完了です。


 考えてみると,拡張子がCSVやTSVなどのテキスト形式ファイル全般の場合には,手動で指定させてくれれば良いだけの話なんですけどねぇ。

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