物質の硬さを表す指標として,一般的によく知られているのが「モース硬度」です。
ダイヤモンドはその最高硬度10にランクされています。
が,モース硬度が表しているのは「傷の付きにくさ」だということは意外と知られていない様な気がします。
ちなみに,モース硬度のはかり方は原理的には非常に簡単で,『硬度を測定したい物質を,標準物質とこすりあわせて,傷が付くかどうか』です。
例えば,硬度2の石膏とこすりあわせて傷が付かないけれど,硬度3の方解石相手だと傷が付くなら,硬度が2と3の間で約2.5,という感じです。
で・・・今回の記事は・・・
>非常に鋭利なもので圧力をかける試験を行った結果
って,これって「ヌープ硬度」か「ビッカース硬さ」じゃないのかな。
で,その対象物質が・・・wBN(ウルツ鉱型窒化ホウ素)?
・・・って,もしかして,ウルジンのこと?
懐かしい・・・Newtonでこのネタ読んだのって10年以上は前だったハズだが・・・。
いや,そうじゃなくて。
>ロンズデーライトとWurtzite Boron Nitride(WBN:ウルツァイト窒化ホウ素)に非常に鋭利なもので圧力をかける試験を行った結果、WBNはダイヤモンドより18%、ロンズデーライトはダイヤモンドより58%高い圧力に耐えることがわかりました。
>ロンズデーライトはダイヤモンドと同じ炭素原子の結晶で、その結晶構造から「Hexagonal diamond(六方晶ダイヤモンド)」とも呼ばれます。
あぁ,六方晶ダイヤモンドね。
うん。これもNewtonの記事にちゃんと書いてあったな。
地球上では天然では隕石孔からのみ見つかっている物質。
要するにダイヤモンドと同じ,炭素を高温・高圧状態に置いてできる物質なんだけれど,通常のダイヤモンドよりもその条件が厳しいため,天然では隕石の衝突クラスの圧力(というか衝撃)がないと,生成されないのだとか。
で,その存在と,結晶構造が通常のダイヤモンドとは違うということくらいは分かっているので,通常のダイヤモンドを出発点として爆薬を使って瞬間的に圧縮することで六方晶ダイヤモンドを合成しようという研究が始まっている・・・・・・。
という辺りまでが,10年以上前にNewtonで読んだ話です。
ということからすると・・・ロンズデーライトがある程度大量に(あるいは,大きな結晶が)生成できるようになって,その物性がちゃんと研究できるようになって来た結果として,こんなことが分かった。
ということなのかな。
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