Nalarが日々(?)思うことを徒然なるままに書き連ねる日記もどきです。
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「エタノールの方がガソリンより環境に悪い?」のかどうか考察してみた Gigazine 昨日(8月30日)の記事の続編です。 >さて、先日GIGAZINEに掲載した「エタノールの方がガソリンより環境に悪い?」という記事ですが、掲載直後から「それは違うのではないか?」というツッコミと指摘を山ほどいただきました。 うんうん。そうだろうなぁ・・・。 って,トラックバックは7つですから,メールとかそのあたりでしょうか。 って,考察しなおしても微妙に首を傾げるところが・・・。 長くなったので,詳細は別記。と。 >ガソリンはいろいろなものの混合物なので、化学式のような純粋なガソリンは存在しません。『なのに』この式では窒素化合物も一酸化炭素も何も出ていませんし、不完全燃焼も起こっていません。 注:『』は私が追加。 あの・・・この「なのに」っていう接続詞はおかしくないですか? 純粋なガソリン(単一成分の,というべきでは?)が存在していないことと,窒素化合物(窒素酸化物?)や一酸化炭素が発生していないこととは無関係では? >では、参照元の記事は間違っているのか?化学式は間違ってはいません。この化学式同士で比較するのであれば確かに正しいです。しかし、このようにあまりにも単純な化学式から「エタノールの方が二酸化炭素排出量が多いので環境に悪い」という結論は間違いです。さらにいえば、環境への影響について実際に比較するのであれば、生産時からの全炭素収支量を集計して比較しないと比較になりません。 >なお、なぜオクタンなのに「C12H26」という表記になっているのかというと、オクタンとエタノールを比較するために式の左辺を揃えているため。倍数になっても化学式自体の意味はこの場合変わらないので問題ないというわけです。それが「Octane (n-dodecane)」の意味です。なので、化学式はやはり間違っていません。 え~っと・・・ここまでくると何と言っていいのか・・・。 化学式単体でみれば間違ってはいません。 確かに。 が・・・ >このようにあまりにも単純な化学式から~ 式が単純なことよりも,扱う式を間違えていることの方が問題ではないかと思います。 >なぜオクタンなのに「C12H26」という表記になっているのか~ とあるように,オクタンの正しい分子式は「C8H18」です。 >倍数になっても化学式自体の意味はこの場合変わらないので問題ないというわけです。それが「Octane (n-dodecane)」の意味です。なので、化学式はやはり間違っていません。 えっとですね・・・「同じ量の二酸化炭素を発生させるための酸素の消費量」だけを見るというのであればそのとおりですが,実際に発生するエネルギー量も考慮しなきゃ意味ないでしょう。 例えば,二酸化炭素の発生量が2倍になる代わり,エネルギーの発生量は4倍となったら・・・同じエネルギーを発生させるために生じる二酸化炭素の量は半分になります。 そんな感じですね。 それから,同じ飽和炭化水素でも「C8H12」と,「C12H26」では当然ながら燃焼の際に発生するエネルギー量が違います。 なので,化学式そのものは間違っていないが,この場面で扱うべき化学式としては不適切。ということになるかと思います。 それから,昨日の記事でも書きましたが,アルコールの側に,グルコース(ブドウ糖)からエタノールを生成する(アルコール発酵)段階で発生する二酸化炭素が計算に入れられている段階で不適切だという部分はどうするつもりなのでしょう。 >つまり、該当記事の内容は「式は正しいし言っていることも正しいが机上の空論に過ぎない」というわけ。 う~む・・・。 確かに「式は正しい」です。 が,「言ってることも正しい」と言っていいのだろうかという疑問が拭えません。 >確かにガソリンの方が使用する酸素分子量が多く二酸化炭素放出に対するエネルギー効率がいいようです。 「エタノールの方がガソリンより環境に悪い?」より 「使用する酸素分子量が多い = 二酸化炭素放出に対するエネルギー効率がいい」ってのはおかしいのでは? 「二酸化炭素放出に対するエネルギー効率」を言うのであれば,同じ量のエネルギーを発生させるときに,どれだけの二酸化炭素が発生したか,で比較しなきゃ意味がないのではないでしょうか。 ということは,この時点で,「言ってることも正しい」とは言えないと思います。 さて,こうして見てくると,内容的に不適切な記事・・・という評価なんですが。 私個人としては。 PR
無題
そもそもエタノールが化石燃料に比べて環境に良いとされる理由は、燃焼によって生じた二酸化炭素を光合成を通じて再度燃料に固定できるために大気中の二酸化炭素総量を増加させずにすむという点に尽きるわけで、たとえ燃焼効率が悪いとしても環境に悪いという結論には至らないんですよね…。
Gigazine さんは以前も水を燃やす方法が見つかったとかいうトンデモニュースを取り上げてましたし、中の人の科学に対する基本的なリテラシーにはかなり問題があるように思います。
無題
単に「こういう考えもあるようですよ、でもおかしいね、あははー」って記事でしょ。実質、「燃焼によって生じた二酸化炭素を光合成を通じて再度燃料に固定できるために大気中の二酸化炭素総量を増加させずにすむ」というのも、それこそ実際のデータで完全証明されたわけではないわけですから。そっちもただの数式なわけで。ただ素人的に理解しやすい方は正しい、理解しにくい方は間違っているというのはどうかと。
むしろこうやってあちこちで議論されることを狙っているんじゃないかと思う。
無題
ま、普通に科学の知識や素養があれば、バイオエタノールを素晴らしいものと思う人はいないはずなんですけどね。
あちこちにエセ科学というか、誤魔化しがなされていて、トータルでどうなるのかという話をしない人が多い。 サトウキビが勝手に自生して勝手にエタノールになってくれるわけもなく、その製造サイクルには多数の人間と多数の機械と大量の電力が投入されているわけです。 それらのエネルギーが投入されたぶん、どんなに理想的にサトウキビ→エタノール→燃やして二酸化炭素+エネルギー、のサイクルを構築したととしても、そのサイクルをまわす限りエネルギー収支は赤字なのです。 しかもこのエタノールを一生懸命作っている国々が、また非効率的な手法や機械を使っているのが皮肉なことです。 まさに自転車操業。
むぅ・・・
やっぱり,自然科学に対する無感心さが社会全体に蔓延しているのも原因の一つかなぁ・・・などと思ったりしてしまいますね。この手の話題をあれこれ考えていると。
以前にもこのブログで話題になりましたが,バイオエタノール(に代表されるバイオマスエネルギー)や太陽光発電などは,そもそもが温室効果ガスの排出抑制ではなく,「脱石油資源」という観点から出発しているということがすっかり忘れさられているのも問題点の1つかも。 >NONAMEさん >むしろこうやってあちこちで議論されることを狙っているんじゃないかと思う。 確かに他人任せではなく,あちこちで皆が議論するようになればそれはいいことだと思います。 が,今回の記事はそのまま読んだら「なぁ~んだ,エタノールってダメだったんだ」みたいな印象で終わりそうなのが,記事の書き方としては問題ではないかと。 |
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