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昨日の記事で書いた,著作権法の改正議論に直接関係する・・・とまでは言い切りにくい部分もありますが,コンピュータにおいて「著作権」の何が問題なのか,という本質的な部分を考慮するときに,知っておいて損はないと思えるポイントを扱っている記事を見つけました。

著作権法における複製とコンピュータについて 栗原潔のテクノロジー時評Ver2

>Copyrightという言葉からもわかるように著作権制度の根本は複製をコントロールするところにあります。そして、何回も書いているように視聴行為そのものはコントロールの対象ではないというのが、少なくとも現在までの考え方です。

>コンピュータが直接関係ないフィジカルな世界では(コンピュータも物理法則にしたがって動いているのではありますが)、視聴と複製は明確に区別できます。(一部略)ここでの議論は、非デジタル・コンテンツでは視聴と複製が明確に区別できるというお話しです。)

正直,この考え方はスッパリと抜け落ちてました。
言われてみればそうですよね。

>一方、言うまでもなく、コンピュータの世界では、視聴と複製の区別は必ずしも明確ではありません。デジタル・コンテンツを見たり聴いたりする際には必ず内部的にコピー処理が行われています。著作権法では、複製を「印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製することをいい(後略)」と定義していますので、これをそのまま適用すると、ストリーミング再生時にキャッシュが作られるのも著作権法上の複製ということになってしまいます。
>ついでに言えば、画面表示のためにVRAMにデータを書き込むのも複製ですし、プロセッサのL2キャッシュからL1キャッシュにステージングするのも複製になってしまいます。

これも・・・言われてみれば全くもってそのとおり。
ユーザーがそれを直接的にコントロールできるかどうかはともかく,「同じ内容のもの」が「別の場所に作られている」のだから,確かに複製ですよね。


>プログラムの著作物については、著作権法47条の2第1項において「電子計算機において利用するために必要と認められる限度において」複製ができるとされていますが、デジタル・コンテンツについてはこのような規定はありません。

この規定がないってことも,判断が明確にできない原因なんですね。

で,この記事で最も重要と思われるのは最後のこの部分でしょう。

--引用(ここから)------------

このようなお話しは、当然、今までも議論になってきています。たとえば、「著作権法概説」(田村善之)のp118-p120などです。田村先生は、上記の著作権法の「複製」の定義規程に関して、

    定義規程とは法の趣旨を実現する手段に過ぎず、法の趣旨を離れて定義規程だけが一人歩きすることは慎むべきである。特に立法当時、予想されていなかった事態に関しては、むしろ法の趣旨に遡って解釈すべきであるといえよう。

と書かれており、上記に書いたような視聴に伴うコンピュータ内のコピー処理は著作権法上の複製には該当しないと解すべきであろうと結論付けられています。

私的にも、是非、この線で法改正してもらいたいものだと思います。

--引用(ここまで)------------

変化の激しいコンピュータ関係の事柄に関しては,やはりこの態度で望んでほしいと思います。
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